日本は人口が減っていく中、パート・アルバイトで働く人の割合がどんどん増え続けています。
こちらの記事『一生パート・フリーターでも豊かに生きていくための3つの条件』でも言った通り、戦略的に生きていけば一生パート・アルバイトでも十分豊かに生きていくことが可能です。
ただ、日本の教育は時代の変化に対してだいぶ出遅れていて、何故か全ての人が「戦略的に生きていく」ための教育を全くと言っていいほど受けていません。
まあ、正社員で生きていく人達なら収入がある程度あるので、余り突き詰めて考えなくても、お金に物を言わせて生きていくことができます。
しかし、そうでないパートタイマー・フリーターの人達は、より少ない収入で戦略的に生きていく必要があるわけですから、それなりの準備をさせてあげるべきなはずなんです。
日本教育には戦略的に生きるための授業が無い
そもそも日本では学生達にそれぞれの人生について考える時間を与えていません。ここで言う「考える」と言うのは、自分ができるだけ豊かに生きていくための「戦略」を練ると言うこと。日本にはそう言ったことを考える時間もなければ、そのために必要な知識、「社会人の常識」とも呼べるような大切な知識を教える場がありません。
社会人を育てるために教育を行っているはずなのに、やっていることは「教育の為の教育」。勉強のスキルばかりが上達しますが、その内容が役に立つかはかなりビミョー。
基礎教育も中学校ぐらいまではわかるのですが、やはり高校以降からは今の時代に求められる能力、「コミュニケーションスキル」や「マネジメントスキル」を育てていかなければいけません。
その土台として、それぞれが豊かに生きる戦略を練るための知識を教えたり、その知識を使ってマネジメントを行う課題を与えたりしたらいいと思います。
「〇〇に進むなら〇〇した方がいいよ」とは言える
進路はそれぞれ違うので、学生全員に向かって「大人になるまでに〇〇しておけ」なんて一色のアドバイスはできないと思います。ですが、条件を抽象化して「正社員」「非正規」「起業」などと大まかに分類分けしてしまえば話は別です。「将来正社員なら〇〇しておけ」
「将来非正規なら〇〇しておけ」
「将来起業するなら〇〇しておけ」
こう言う風に条件が別れてくれば、自然とアドバイスも具体的になってくるはずですし、何より学生達が自分の選択肢を増やすことができるようになります。
ですから、学生達が取捨選択をするためにも、条件ごとに必要な知識やアドバイスを与えておく必要があるんです。
どの道に進んでも準備ができるようにすべし
どの道に進むかによって必要な知識は異なりますが、それぞれの進路について考えるためにも、結局は全ての進路に関する知識を満遍なく学ぶ必要が出てきます。そもそも、「コミュニケーションスキル」や「マネジメントスキル」は、パート・アルバイトどころかお金を稼がない専業主婦にも必要なスキルなはずです。
それに、人は途中で進路を変更することも良くあります。正社員がアルバイトに変わることもあれば、専業主婦が起業することもあるんです。
ならば、どのみちやることは同じ。どの道に進んでもいいように、社会の基礎知識を身につけさせること。それぞれの人生について戦略を練らせること。
もう、「進路」って名前の授業を作っていいんじゃ無いでしょうか?これ絶対必要でしょ。
じゃあ、進路の授業では何をやればいいの?
って話なわけです。・社会の基礎知識色々
・進路や仕事別にやっておくべきこと
・収入と支出のシュミレーション
・戦略を練る
ズバリこの4つ。知識というのは例えば
・大学へ進学する人の割合
・正社員、非正規の割合
・起業する方法
・確定申告について
・・・などなど。後は家庭によって条件が違ってくるので、シュミレーションやマネジメントの内容は学生それぞれ違ってくるはずです。
まとめ
こういうことをやっておけば、後々の行動や考えが大きく変わってくると思いますし、何より学生同士で話す内容が変化してくるはずでしょう。会社の人事担当とも話が合うようになるんじゃないでしょうかね?とにかく、どの道に進むのであってもやることは同じ。後は中身があればこそです。
「社会人を育てる」って言うのは、言い換えれば「それぞれの進路で豊かに生きてもらう」ってことでもあると思います。
なら、この進路の授業が土台となり、その上に必要な語学やその他がやって来るってのが本来の順番なんじゃないでしょうか。
既存の各教科はとてもレベルが高いと思うので、ほんと、基礎の基礎をしっかりとやってもらいたいですね。一番下に「しゅるん」と滑り込ませる感じで。
授業の枠は週に1時間もあれば十分だと思うので、導入するのもそこまで難しくはないと思います。以前「道徳」なんて授業があったぐらいですから。
個人的には道徳の授業も大切だと思うのですが、その話はまた別の機会に。
ありがとうございました。バンカラ道をよろしく。