エシカル消費よりも「エシカル生産」の方が重要だ

金原です。

これからさらに悪化していく地球環境から動植物を救ったり、海外の貧しい労働者を救ったりしていくには、「エシカル消費」を広く普及することが必要不可欠。ただ、検索される数の多いこのワードよりも重要なことがあります。

それは「エシカル生産」。エシカルに消費することよりも、エシカルな市場・商品を「作る」ことが重要なのです。今回はその理由を書いていきます。



エシカル消費も商品が無ければ何も出来ない

経済社会にとって見れば、エシカル消費ほど素晴らしいものはないと思うんです。しかし、それは既に市場がエシカルな商品であふれていたらの話。

「エシカル」という言葉がどれだけ普及しようと、エシカルな商品が売っていなければ買うこともできず、手出しができないままで何も変化しません。社会と地球はそのまま腐っていくでしょう。

市場や商品を選択するのは確かに人々の消費行動です。その消費行動によってより良いものが市場に生き残り、悪いものは淘汰されていきます。それでも物事には順番というものがあって、それを守らなければエシカルな市場は成り立たないのです。



市場には生産→消費という順番がある

エシカルな市場を育てたければ、みんなでエシカル消費を行えばいいです。しかし、まずはエシカル生産を行っていかなければ、そもそも商品が存在しないので、消費することはできなくなります。

新しい市場が成り立つには、まずは生産、その次に消費という順番があるので、エシカルな市場を作るときにもまずはエシカル生産、その次にエシカル消費という順番を守らなければいけません。

守らなければならないと言うよりは、商品が流通し始めるまで待たなければならないと言う方が正しいでしょう。市場をコントロールするのは消費なのですが、市場を生み出すのは生産だと言うこと。



自然や労働環境を管理しているのは生産者側

そして知っておいて欲しいのは、自然環境や労働環境を管理しているのが消費者側なのではなく、生産者側だと言うことです。

消費と言うのは、どの市場を育てるかと言うただの「選択」でしかなく、実際の自然環境や労働環境を管理して育てているのは全て労働者側なんですよね。

畑を所有しているのは農家だし、労働者を雇っているのは企業だし、どっちも労働者側だと言うことがわかります。

だから、まずはエシカル消費を行う人が増えることよりも、エシカルな市場を作り出す人や企業が増えなくていけません。



生産→消費→生産拡大→消費拡大

それでも、既にエシカルな市場が日本でも増え始めているのは事実です。だったら、まずはその小さな市場を繁栄させることが重要だと言うことになります。

なぜなら、消費量を増やさなければ新たに生産する人たちも現れないからです。

今あるエシカル市場が例えばファッションブランドだけならそれでもいいです。まずはファッション業界の中で「エシカルファッション」と言うジャンルが売れるようになれば、その「エシカル」の部分だけをとって、他の食品市場や住宅市場にもエシカルな商品が現れるようになります。

そうして衣食住それぞれの中に人々が選択できるだけのエシカル生産が現れてくれば、後はそれを選択して消費するだけオーケー。エシカル市場はどんどん広がっていくでしょう。



最後に

これからは商品の質だけでなく、「生産背景の質」も高めていかなければならない時代へと進んでいくはずです。そもそもそうしなければ人類は長く繁栄していけないのですから。

人々は大量消費を行わないようになり、フェアトレードで単価の高い商品を買うようになるので実現は可能だと思います。

そのために最近広まり始めているのが「エシカル消費」な訳ですが、それよりも先に必要となるのが、エシカルな市場を作る「エシカル生産」なのでした。

その生産を行うためにも、エシカルに活動するマーケターがこれから注目を浴びるようになっていくでしょう。後は投資家たちがそれに目を向けてくれるかどうか。

まあ、お金も時間もある人たちは、人生をより有意義にするために生きているので、きっと社会的な意味の大きいものに投資してくれるようになるでしょう。つまり、エシカルな市場に投資してくれると言うこと。

きっと投資家たちも「早くエシカルな起業家でてこないかな〜?」なんて思い始めるはずですよ。「エシカル投資→エシカル生産→エシカル消費」こう言う構図があると言うことですな。

ありがとうございました。バンカラ道をよろしく。