エシカル消費を低所得者層にまで広く普及し定着させる唯一の方法

金原です。

エシカル消費が世の中に広まればこれほど良いことは無いのですが、そこにはやはりいくつかの壁があります。まずは自分がエシカル消費をして行けば良いのですが、そこにもブレーキがかかってしまうぐらいです。

エシカルな商品は値段が高いですし、種類が少ないので好みのものを選べません。それでもこれから確実にエシカル消費を広げていかないと地球規模でまずいことになって来ます。

なので、今回はそんな壁のあるエシカル消費をどうやったら人々に広く普及させることができるか考えてみました。まずはエシカル消費がなかなか広まらない理由から頭に入れて行きましょう。



エシカル消費がなかなか広まらない理由

エシカル消費がなかなか世界に広まっていかない理由は大きく分けて三つです。

・種類が少ない
・値段が高い
・半端な商品がない

この三つの壁をどうにかクリアしていかないと、これから先エシカル消費が広まるスピードはなかなか上がっていかないでしょう。

では、なぜこの三つの壁がエシカル消費普及の妨げになると言えるのでしょうか?


エシカル商品は種類が少ないせいで選べない

日本ではまだまだエシカル消費の市場規模は小さいままです。と言うことは、それだけ買う人が少ないので、商品のレパートリーを増やすことも難しくなって来ます。

商品を開発するのにはコストがかかるので、それだけ売れている種類のものでないと、新しい商品を次から次へと作るのは難しいのです。

と言うことで、エシカル商品は種類が少ない訳ですが、そうすると消費者の好みに合った商品がなかなか見つかりにくいと言うことになります。

これでは消費者が「買いたい」と思わず、商品をスルーしてしまいますよね。「良いものなのかもしれないけれど、私が欲しいと思ってるものじゃ無いわね。」と言った風に。

そうして買う人がなかなか現れない商品はあまり売れず、儲かりにくいので新しい商品のレパートリーを増やすこともできない、と言う悪循環に陥っているのです。


エシカル商品は値段が高く、低所得者には手が出せない

エシカル商品にはオーガニックな原料が使用されていたり、フェアトレードと呼ばれる公正な取引が行われていたりするので、値段がどうしても高くなります。生産数が少ないこともその理由の一つだと言えるでしょう。

今の日本は非正規労働者が全体の40%にもなり、低所得者の割合が増えていると言えます。その低所得者達にまでエシカル消費が広まっていかなければ、地球や人類の未来を救うことはできません。

ところが、エシカル商品は値段が高いので、なかなか低所得者には手が出せないのです。低所得者でなくても、数人の子供を育てている家庭ならエシカル消費を行うことは難しいでしょう。

低所得者や世帯持ちの中間層にはなかなか手の届かないエシカル商品ですが、そのせいで売上が伸びず、商品のレパートリーも増えていかないので、エシカル消費に関心のある人にも買ってもらえない、と言う構造がある訳です。


エシカル商品とその他の商品に差があり過ぎる

エシカル商品は値が張るのでなかなか買えないとは言いましたが、ここで一つ引っかかることがあります。それは、どうして「50%エシカル商品」や「5%エシカル商品」は存在しないのか?と言うこと。

大手スーパーなどは、次の来客を見越して「ポイント5%プレゼント」なんかをやったりします。

そんな余裕が売り手側にあるのなら、既存の商品を「0%エシカル商品」から「5%エシカル商品」にまで引き上げて販売することぐらいできるんじゃないか?こう思うのです。

1%でもいいんです。例えばこれまで全くオーガニックコットンを使ってこなかったファッションブランドが、1%だけでもオーガニックコットンを使ってくれれたらどうなるか。

ユニクロや無印良品みたいなブランドがその数値を1%ずつ上げていけば、そこには大量のエシカル原料が流れて行きます。

だから、現状一般的であるエシカルではない商品と、ガッチガチのエシカル商品との間に差をつけて、金額に大きな幅を作ってしまうのはいかがなものかと。


エシカル市場が消費者の好みに追いついていない

現代は消費者の好みが多様化していると言うこと、はもう何年も前から言われています。ちょっとづつ募金する人もいれば、たまーにどさっと寄付する人だっているんです。

なら、それに合わせてエシカル市場も、ちょこっとだけエシカルな商品と、結構エシカルな商品、100%完全にエシカルな商品など、いくつかのグレードを用意しなければいけません。

そうすれば、消費者は自分の金銭感覚に合わせてエシカル商品を選ぶことができますし、一つの商品に含まれるエシカル原料の量が少なくても、大量生産によって大量のエシカル原料を普及させることができます。

しかし、それができていないと言うのがエシカル消費が広まらない三つ目の理由です。このことが、今回考えた「エシカル消費を低所得者にまで広める方法」に繋がります。



エシカル消費を低所得者にまで普及させる方法

では、ここからが本題です。

エシカル消費を広く普及するためには低所得者達が購入する「そこら辺に売っている商品」にもエシカル要素が含まれている必要があります。エシカル消費をありふれた当たり前のものにするのです。

そのためには、低所得者にも手が届くレベルのエシカル度(料金)で販売していく必要があります。しかしそれは、単に値段を安く売ると言うことではありません。それではフェアトレードの精神に反してしまいますからね。

重要なのは、「少しづつ」エシカル要素を含ませていくこと。それは大量生産品であればあるほど少なくても効果を発揮します。


100%エシカル商品を少量売るより1%エシカル商品を大量に売った方が世界を救える

低所得者にまでエシカル消費を普及しようとしたら、既存の商品にほんの少しづつエシカル要素を含ませて販売していくことが必要です。

低所得者ほど安いものを買います。と言うか、安いものしか買えません。人によっては高いものをほんの数個買って長く使うかもしれませんが、少数派でしょう。なので、そんな低所得者が買うものは大抵「大量生産品」です。

仮に大量生産されている商品に1%のエシカル要素が含まれていたとしたらどうでしょうか?その商品はワザワザ特別に選ばれようとしなくても、どんどん売れて行きます。

その中で自然にエシカル消費が広まっていけばいいのです。高級層の人間にだけ少数のエシカル商品を売るより、世の中の大多数を占める低所得者に大量のエシカル商品を買ってもらった方が効率はいいのですから。

新しいエシカル商品を開発するのもアリですが、それよりも既存の商品にエシカル要素を少しづつ含ませて行きましょう。


エシカル要素の生産効率と保有量を少しづつ高めていくこと

そして大量生産品であるほど、「1%」と「2%」の差は大きくなります。

一つの商品に対してはほんの少しづつでいいのです。その商品が大量生産品である限り、エシカル要素を1%上昇させるだけで大量のエシカル要素が普及することになります。

これは最低賃金や消費税と変わりません。少しづつ増えたり減ったりしますが、人々はすぐに慣れてしまいます。

でも、だからいいのです。人々がエシカル商品をいつの間にか当たり前に購入している。そのレベルに落とし込まなければ全ての人にエシカル消費を普及することはできませんから。



企業のブランド力を高めるなら初めからCSRとしてやればい良い

大量生産品にエシカル要素を含ませていくことは、たとえそれが1%の割合だったとしても難しいことかもしれません。それでも、エシカル消費の概念はこれからどんどん広がって求められて来ますから、企業には挑戦してもらいたいのです。

エシカル消費とは関係無いかもしれませんが、既に「CSR」と言う社会貢献活動を主な事業とは別に行なっている企業は沢山あります。ただ、そう言う活動をする余裕があるのなら、主な事業の方でも力を入れていくべきでしょう。

企業のCSRは行なってもなかなか認知度が高まるものではありません。なら、商品の中に直接エシカル要素を含ませてやればいいのです。それなら消費者にも直接情報が伝わって行きますし、膨大な広告料をカットできる可能性もあります。

わざわざ「私たちはこんな活動をしています」なんて言わなくてもいいのですよ。

様々な企業がブランド価値を高める努力をしているわけですが、それなら初めからエシカルな生産活動を心がけて欲しいものです。それは大規模であるほど取りざたされ、各メディアで発信されていくはずですから。

ありがとうございました。バンカラ道をよろしく。