日本の生産性を上げるには「売ろう」から「買おう」への転換を

金原です。

「日本の生産性を上げる」って考えた時に、ハンコとか会議の多さとか、企業の内部の問題も多いとは思うんですけど、今日はもっと「全体的な話」をしようと思います。

で、どうしたら日本の生産性が上がるかなんですけど、これはズバリ、「消費者を育てる」ってことです。


それはなぜか?


いろんなお店を見て回ってみると分かるんですけど、そこには大抵「要らないもの」や「しょうもないもの」が大量に出回っています。

でも、そこにあるということは、ある程度売れているものがある証拠でもあるんですね。

今はビッグデータを取れる時代なので、何年も売れない商品があれば、絶対に他の売れる商品と入れ替えた方が効率が良くなります。

ただ、その要らないものやしょうもないものを買ってしまう人がいるせいで、売る側も売るしかないし、作るしかないんですよ。

こうすると、世の中は非効率になり、たくさん働かないと稼げないというブラックな状態に陥ってしまいます。


「世の為人の為にならないもの」を作る事が、モチベーションに繋がるか?って考えた時には、むしろ下がりますよね。

流通させるために営業をかける時も嫌々やることになります。

売る側も、嫌だけど仕方なく売ることにすると。


しかも、「ニーズの多様化」とか言って、お店にはホントーに種類多くの商品が並んでいます。

あれ、全部手作業でやるんですよ。

そりゃ効率悪くなるでしょ。


だから、消費者を育て、要らないものよりも、ある程度決まった「良いもの」を買って行ってもらうようにすること。

そうすれば、売れる商品の幅がある程度狭くなってくるので、売る側も作る側も、やる事がシンプルになっていきます。

これがつまり、業務の効率化な訳です。


僕は、この事を「売ろうから買おうへの転換」と呼んでいます。



「売ろう売ろう」ではブラックになる

売ろうとする事で商品と物がが交換されるということは、そこに「様々な苦労」が発生するということです。


まずはマーケティングをします。

「今の市場では一体どんなものがどの程度売れていて、これからそのトレンドがどう変化していくだろうか?」

こういうことをデータを取って調べたり、考えて予測したりする訳です。


次に、商品企画をします。

どんなものが売れるだろうか?
どんなものが喜ばれるだろうか?
どんなものがお客さんのためになるだろうか?

こういったことを考えて、何度も実験や試行錯誤を繰り返す訳です。


次に、営業をします。

「これをお店に並べてください」
「これは売れます」
「これだけお客様に喜んでもらえます」

それが本当に良い商品かは別として、生きるために必死に売り込む訳です。


次は、販売をします。

どうすればお客さんが選びやすいだろうか?
どうすれば売上が上がるだろうか?
何をどれぐらい発注すべきだろうか?

もう、何人の人が何度考えて作業しているのか?って思いますね。


そして最後に、フィードバックをします。

これは、初めのマーケティングのところにデータを持っていくということです。

場合によっては、お客さんにアンケートを取ったり、クレームを処理したり。

マーケティングにももの凄いコストがかかるのだとか。


こうして読んで頂ければ分かると思いますが、「売ろうとする」って、とても手間がかかるし、コストがかさんで非効率なんですよね。

ここに、最初の方で話した「要らないものやしょうもないものを買ってしまう人がいる」という話を加味するとどうなるか?

そこからは、日本が「どうでも良いことに余計なコストを掛けている」という事が浮き彫りになります。



要らないものを作り、要らないものを売ることに必死になっている日本

さっきも話した通り、要らないもの作るのも、要らないものを売るのも、労働者のモチベーションを下げます。

そして、それを売ろうとすることによって流通させれば、膨大なコストが発生してしまいます。

これは、「要らないことに必死になっているから非効率なんだ」という認識でいいいです。


本来だったら、人体や地球環境にとって良いものを作っていればいいだけなんですよ。

それが売れると分かっていれば、マーケティングも商品企画もシンプルなものとなり、営業の際も快く売り込み、快くお店に並べる事ができて、時間も精神力も大きく削減できます。

ただ、どうしても粗悪で安いものや、良く分からない中途半端なものが数多く売れていってしまう訳です。


これは決して売る側・作る側が悪いというわけではありません。

しかし、現状余計なコストが掛かっているという事実は変わらないので、どうにかして改善していくべきでしょう。

その方法は、初めに話した通り、「消費者を育てる」事です。

これを行う事で、「売ろう」から「買おう」の市場へ転換する事ができます。



「買おう買おう」なら、やる事がシンプルになる

「売ろう」から「買おう」に人々の意識が変わった時、一体何が起こるのか?

それは、生産者側の「業務効率化」です。


さっき話した通り、要らないものを売るまでには、多重構造的にコストがかさみます。

しかも、モチベーションは下がる一方です。

それが、消費者側が良いものを買おうとするだけで、やる事がうんとシンプルになるんです。


「良いもの」というのは、ある程度型が決まっていて、もちろん作るのは楽ではないのですが、「こういうのを作っていればいい」というのが分かりやすいんです。

例えば木材で言えば、今は国内の杉の木を減らすべき(花粉症撲滅のため)なので、国内産の杉を使った家や家具を買うべきだということは簡単に分かります。

食品なら、発酵食品や有機栽培の食材などが良いです。(もちろん、他にもいろんな要素があります)


実は、結局どちらもコストはかかります。

良いものを作るのも、研究開発や人材育成にものすごいコストがかかるんです。

でも、要らないものを売る方は、やる事が多重構造で毎回複雑だし、モチベーションを下げながらなので疲れるんですよ。

それに比べて、良いものを買ってもらう方は、やる事が明確だし、やりがいがあるのでモチベーションが上がるんですよね。


仮に、後者が国全体に定着した時には、「売り込み」が必要なくなるし、特に営業マンや小売店の作業員たちのサービス残業などが大きく減ります。

良いものの方が割高なので、労働量に比べて景気が良くなるという側面もありますしね。


では、どうしてそれが実現できていないのか?

それは、「消費者の質が低い」ことが原因です。



消費者を育てることで生産性が上がる

消費者の質が低いというのは、お客さんたちがどうしても「悪いもの」を買っていってしまうということです。

それが売れるのであれば、生産者側は悪いものを作り、悪いものを売って行くしかなく、新たに商品や流通ルートを開発しなければいけません。

現代はとっくにグローバル化していますが、それを推し進めた要因の1つが、「後進国で粗悪品を大量に作って、安く輸入しようとした」ことです。

バナナやパーム油、100円ショップの商品群などがその典型ですね。


これに対して、初めに話した解決策である「消費者を育てる」ということをすれば、人々はだんだんと良いものを買う様になります。

そして売り手はやる事がシンプルになり、売り込みも必要なくなる、というお話でしたね。

「良いものを買おう」という意識が強くなれば、良いものの所に問い合わせや注文が集まって、営業が楽になるし、小売店や卸売業者などが「買い付け」を行うだけで良くなるんです。

営業が必要になる事があるとすれば、新しい技術を使った商品が流通するときぐらいですかねー?


では、消費者を育てるとは、具体的にどういうことか?


今の消費者に足らない3つのもの

それは、今の消費者に足らない3つの要素を与えるという事です。

足らない要素というのは、以下の3つが挙げられます。

・社会を知る事
・物事の背景を感じ取る事
・世の中や人々に感謝する事

皆、社会の事をろくに知らないから、物事の背景を感じる事ができないし、だから人々に感謝する事ができないし、だから良いものに手が伸びないんです。

「社会の事」というのは、この食べ物にどんな有害物質が含まれていて、それがどれだけ人体や人生にとってマイナスか?という様な話も含みます。

世間が複雑になってしまったということもありますが、それに追いついていない人々がいる訳ですね。

その結果、物事の背景、つまり、「どれだけの人々が関わってこの商品がここにあるのか?」ということを考える頭がないし、そうして関わってくれた人々に感謝することもできない訳です。

もし、その背景に感謝する心が育っていれば、それだけ良いものを欲しいと思う様になり、少しぐらい高くてもできるだけ良いものを選ぶ様になります。


ここで言う「背景」というのは、自分が働いている時の事でもあります。

本来、自分が働いてれば、他人の苦労もわかる様になりますし、そこから感謝の気持ちも芽生える様になると思うんですねどね。

そこから更に良いものを買う様になれば、良いものが売れる様になるという事ですから、自分の仕事も楽になる可能性が高い訳です。

要は、仕事と消費活動を分離して考えて考えてしまっている人ばかりだという事。(まぁ、この話はまた他の記事でしようと思います)


とにかく、それが家庭教育だろうが学校教育だろうが、上記の3つの様なことを教えていかないと、この国の生産性はなかなか上がらないでしょうね。

特にブラック企業は減りにくいと思います。



売ろうから買おうへの転換を行うべし

話をまとめると、

・現状は「売ろう」とする市場
・「売ろう」は非効率でブラック
・「買おう」はシンプルで売り込みが要らない
・消費者を育てて「良いもの」を買ってもらう

というお話でした。


これは企業の業務効率化よりも、人々の健康とか、精神性を高める上で特に重要になることです。

ブラックな企業は従業員がみんなやめてしまえば良い訳ですからね。

それでも、簡単に会社を辞められない人も大勢いるわけで、その人たちを救うためにも、良いものが流通する良い循環を増やしていきたいものです。


そのためには、教育で

・社会を知る事
・物事の背景を感じ取る事
・世の中や人々に感謝する事

こういったことを教えていかないといけません。

理想は家庭教育で行うことですが、全ての家庭で行なうのであれば、学校でやってしまえば良いのでしょうね。


これはきっと、「社会科」の定義を変える必要があります。

「食物汚染」という社会問題(社会科)から、「添加物」や「農薬」といった家庭科の話に発展する、という教育を行うのが良いんじゃないでしょうか?

社会科の中に家庭科がある、という感じ。

家を建てる時の木材選び、なんてのも、教科で言えば家庭科っぽいですよね。

他にも家計のこととか、色々学ぶべきことはあると思うので、「全ての科目は社会科を軸にしている」みたいな考え方があると良いと思います。

ここら辺も、書くなら他の記事にしておきましょう。


それでは、今日はここら辺で。

ありがとうございました。

バンカラ道をよろしく。