根性練習が体力や筋肉を落とし、試合中ミスを連発させている

金原です。

今回は、日本のアスリートは「休むことでスタミナがつく」という話について。

僕にはラグビーを10年ほどやっていた経験があるのですが、トップレベルの国際試合を見ていて思ったことがあります。

それは、日本では根性練習が日常的に行われているのに、どうして海外の選手と同じくらいのスタミナしかないんだろう?という疑問です。

この疑問は長い間答えが出ないままでしたが、去年『プリズナートレーニング』という筋トレの本を読んだら解決されました(オススメです)。

しかも、どうして日本人の体が小さく、特に筋肉ムキムキになりにくいのか?がはっきりしたので、そこんところの理由も含めて解説していきましょう。

あと、特にラグビーやバレーボール、サッカーなどでミスが多い理由も。

結論を先に言うと、日本のアスリートは「生活そのものを根性化し過ぎ」であるということ。

そのせいで、そもそもスタミナ不足のまま練習が始まり、低いパフォーマンスの状態で長時間の訓練を行うので、試合の時とは全然違う状態で長時間過ごすことになり、肝心の試合では高いパフォーマンスを発揮できないのです。

スタミナというものは、どれだけ低いパフォーマンスで長時間、耐えることができるか?ではありません。

本当のスタミナは、どれだけ長時間、高いパフォーマンスを発揮できるか?です。

日本のスポーツ界もだんだんと変わってきていますが、その「そもそも」を勘違いしているチームが多いというか、これまではそれがほとんどだったと思うので、この機会に正してください。

スタミナに対する大きな誤解

もう一度言いますが、本当のスタミナは「どれだけ長時間、高いパフォーマンスを発揮できるか?」です。

ということは、どれだけトレーニングするときのパフォーマンスが高く、それを長時間維持できるか?で、スタミナのつき方が変わってくるということになります。

なので、スタミナをつけるトレーニングをする前には、必ず「パフォーマンスを高めておく」ということが必要です。

パフォーマンスを最大にするには何が必要でしょうか?

・栄養価の高いものを食べる
・しっかり休息をとって、体力を蓄える
・体と心のメンテナンスを行う

色々あるでしょうが、どれも休息時間に余裕がないとできないことです。

そもそも、アスリートは自分で知恵をつけなければいけません。

栄養価が高い食事とはどんなものか?
休息の質を高めるためにはどうすべきか?
自分に合った心身のメンテナンス方法はどんなものか?

こういったことを学生が学校の勉強もしつつ、読書などして学ぼうとしたら、余程暮らしに余裕がないといけないでしょう。

ですから、学業や仕事などで生活を圧迫することや、長時間の練習で選手のゆとり時間を無くしてしまうのは、破滅行為だと思った方がいいです。

根性で乗り切るブラックな学生生活などもっての外。

その裏にどれだけの怪我人がいるのか?それがどれだけ若者の未来を潰し、日本のスポーツ界発展を邪魔しているのか?この現実に嘆くべきでしょう。

では、実際にどうすれば本当のスタミナがつくのか?

その考え方を解説しましょう。

どれだけ蓄え、どれだけ出し切るか

高いパフォーマンスをできるだけ長時間発揮し続けることがスタミナな訳ですが、これを鍛えるときには「出し切る」ということが必要です。

これについてはこれまでの根性練習でも行われてきたことなので、わかると思います。

ですが、これまでの日本に欠けていたことがあるんです。

それが、「体力の上限値」を高めるということ。

「体力を出し切る」と言うからには、出し切るための体力が先に蓄えられていないといけません。

じゃないと、ガソリンを入れていない車に「走れ!ばか!」と怒鳴っているようなものですからね(少し前の日本はそういうパワハラが当たり前だった訳ですが…)。

最悪の場合、車の塗装をガソリンにリサイクルしたり、ボディーやエンジンを外して軽くし、運転手が自ら押して進むしかありません。

これが現実に起こっていて、間違った根性練習によって筋肉や体力が逆に落ちていることが当たり前になっています。

体内のエネルギー(糖質や代謝酵素)が尽きると、肉体は筋肉を分解してしまうんです。

超人的なスタミナと、大きな体や筋力を両立しなければならないラグビーのようなスポーツにおいて、これは死活問題と言ってもいいでしょう。

ですから、出し切る前には「十二分に」蓄えなければいけません。

でないと、スタミナの上限幅は大きくならないのです。

では、スタミナをつけるためにどうするべきなのか?

それが、トレーニング前の十二分な休息です。

トレーニング前にこそ十二分な休息を

まず、根性を鍛えるっていうのは、スタミナゲージの「下限を広げる」ものであって、「上限を増やす」ものではないんですね。

例えばテニスやサッカーなどの、場合によっては試合がどこまでも長く続く競技においては、これも鍛えておいた方がいいかもしれません。

ただし、それはトップレベルになってからやればいいわけで、まずはトップレベルの選手やチーム相手に圧倒的な点差を付けて勝つことを目指した方が効率はいいでしょう。

低いレベルの試合で延長戦なんてやっていても、到底世界レベルには成れないわけすからね。

だから、いずれにしても、まずはパフォーマンスを高めるための「十二分な休息」が必要です。

そうして初めて体力の上限が上がり、練習で高いパフォーマンスを発揮することに慣れることができて、試合でもミスをしなくなる、という順番があります。

根性ではミスを防ぐことが出来ません。

仮に体力があったとしても、ミスが続けばストレート負けです。

なのに、根性を出すことばかり考えて来たわけですから、日本のチームスポーツがミスを繰り返しても不思議ではないわけですね。

十二分の休息によって…

↓高いパフォーマンスを確保する
↓高いパフォーマンスでトレーニングする
↓試合で高いパフォーマンスが発揮される

こういう流れ(条件)があるというだけなので、覚えるのは簡単ですね。

まとめ

根性も競技の1要素だとは思います。

ただ、これ(根性)が必要になるということは、控えの選手がいないとか、当日までに体調を整えることが出来なかったとか、相手に勝つための実力がないとか、世界のトップを本気で目指すアルリートとしては結構ありえない状態だということが言えますね。

むしろ根性なんてものに頼っていたら、そのうち疲労骨折を起こしたり、内臓を悪くしたり、肉離れや筋断裂を起こしたり、精神病にかかってしまったり、ろくなことが起こらないでしょう。

根性というものは、人生の山場で自然と発揮せれるものです。

なら、その時のために精神力を蓄えておくべきではないでしょうか?

なので、根性練習をやるとしても、それは多くて「月に1回」とかでいいと思います。

根性で勝てる試合があったとしても、それは根性の前に丈夫な体や技術があったからのはず。

その体や技術だけでなく、体力を養うためにも、トレーニング前にしっかり休息を取れる「余裕」を確保しましょう。

アスリートのパフォーマンスも、その日常生活から発揮されるものなのです。

それでは、明日も心技体、それぞれ磨いて参りましょう。

ありがとうございました。