金原です。
人生の目的を考えた時に、その一つとして取り上げられるのが、「幸せな人生」ですよね。
人生の全ては五感を通して刺激として体に入り、心で評価されます。
だから、その物語がどんなものであったとしても、最後は「幸せだと感じることができれば全てオーケー」なところがあるのです。
ただ、幸せな人生を送るためには、まず「幸せな人生とは一体どんなものか?」を考えなければいけません。
と言っても、それを考えていたら時間がもったいないので、答えを話してしまいましょう。
ズバリ、本当に幸せな人生とは、「幸せかどうか?が気にならない日々」の積み重ねです。
幸福では無い人ほど、自分が今幸せかどうか?を気にします。(それを意識する余裕さえない人もいますね。)
逆を言うと、「幸福を超越」さえしてしまえば、幸せなのが当たり前になり、一時的な幸福度の高さ(気持ちの浮き沈み)など、どうでも良くなるのです。
ということで、今回は、「幸福を超越して本当に幸せな人生を送る方法」について解説していきます。
これが身に付けば、より感情に左右されにくくなり、自分の中に芯を持って生きていけるようになるので、良く読み込んでみるといいでしょう。
幸せを当たり前のものとし、一つ次元の高い人生を手にしてくださいね。
楽しさ追求=不幸せだから
まず前提として知ってもらいたいのが、基本的に「楽しさを追求するのは幸せじゃないからだ」ということです。
もちろん、人生に求める全てを手にした上で、余生に良い思い出を増やす為に楽しいことを追求する人もいます。
ただ、それはもう、何もこちらから教える事が無い様な、次元の高い人の話。
ここで言っているのは、まだ精進中の人向けの話です。
「楽しさ」というのは具体例の一つで、これは「幸せになろうとする行動の象徴」だと思ってください。
つまり、「幸せになろうとする=不幸せ」という式が成り立つわけですね。
これを「伸び代がある」と捉えればポジティブな話ですが、それだと本質的な成長がストップしてしまいます。
なぜか?
人生には「次元」というものがあります。
↓1.幸せを意識する余裕も無い
↓2.幸せになろうとして努力する
↓3.幸せかどうかはもうどうでも良い(※)
↓4.より良い思い出のために楽しさを追求
「幸せになろうとする=不幸せ」というのは、この中の(※)より低い次元(1と2)です。
なので、ポジティブシンキングで終わらせるよりも、さらに上の次元がある事を認識した方が成長できるというわけなんですね。
では、幸せの次元が上がるとどうなるのでしょうか?
幸福度がどうでも良くなる
人は、本当の幸せみたいなものを手に入れると、「今自分が幸せかどうか?」が気にならなくなります。
「ああ、今、幸せだな〜」とか、「ちくしょう、最悪だ〜」ということをいちいち感じ難くなるのです。
要は、一喜一憂し難くなるということ。
これだけだと、なんだか機械的な人間をイメージしてしまいそうですが、喜怒哀楽、鬼努愛落はしっかりと残ります。
楽しいとか、嬉しいとか、悲しい、ムカつく、そういう感情はあるのですが、「気持ちの浮き沈みが小さくなる」ということです。
感情はあるけれども、それに振り回されなくなる、と説明すれば分かって頂けるかと。
それを「幸せ」という尺度で話すと、常に幸せなのが当たり前で、幸せかどうかが気にならなくなり、わざわざ幸せになろうとすることも無くなるのです。
・幸福度の高さ=気持ちの浮き沈み
・幸せになろうとする=感情に振り回される
…という感じ。
気持ちが下がることがなければ、感情が変化することはあっても、それに振り回されることはありません。
なので、気持ちの上げ下げ(浮き沈み)を繰り返すのではなく、「常に高めの幸福度を基本」にすれば、感情に振り回されることが減る上、幸せを意識しなくなる、ということなんですね。
では、どうすれば「幸せについての次元」を高めることができるのでしょうか?
幸せを超越する3つの方法
先ほど、幸せの次元を4段階で紹介しましたが、それを3段階目の「幸せかどうかはもうどうでも良い」状態まで引き上げる方法を解説します。
1段階目の「幸せを意識する余裕も無い」状態を越えるには、心に余裕を持つことです。
生活や健康面を整え、時間や思考に余裕を持つことでしょう。
ここでの問題は、2段階目の「幸せになろうとして努力する」状態を越える方法です。
これには、「幸せ」というものを良く知る必要があります。
・幸せとはどんな状態か?
・どうすれば幸せになれるか?
・どうすれば幸せが当たり前になるか?
それぞれを知り、自分のものにすることができれば、幸せなのが当たり前になる(幸福を超越する)のです。
では、そのための具体的な方法を3つ紹介しましょう。
・「幸せとはどんな状態なのか?」良く観察する
・「要らない贅沢」と「自分の恵まれ方」を知る
・「やりたいこと」と「やるべきこと」を重ねる
基本的には「観察」です。
自分を観察し、他人を観察し、世の中を観察すること。
この3種類の観察が重要なことは、以下の解説から分かると思います。
「幸せとはどんな状態なのか?」良く観察する
まずは、幸せとはどんな状態なのか?を知ることから始まります。
目指すべき場所が良く分かっていなければ、的外れな時間を過ごすことになるでしょう。
なので、まずは目的地を知ることです。
言ってしまうと、幸せというものは、気持ちの浮き沈みとは関係がありません。
上がったり下がったりの中で感じる「テンション」が幸せなのだとしたら、わざと不幸な人生を送った方が大きな幸せを感じることができる、ということになってしまいます。
それは不健康なので、単純にベースの幸福度が下がってしまい、非効率ですし、リスキーですし、本末転倒なのです。
本当の幸せとは、「今ここにあるもの」であり、「磨いて高めていけるもの」です。
それを改めて知り、実感するためにも、自分の精神状態を良く観察してみましょう。
・自分がいつ幸せだと感じたか?
・何によって幸せを感じたか?
・どうしたら幸福度が高まったか?
例えば、こういったことを振り返り、そこから幸せがどういうものなのか?を、自分なりに深め、解釈するのです。
性格は人によってそれぞれあるので、解釈の結果は少しづつ違うかも知れませんし、「特にどうすれば幸福度が高まるか?」は違ってくるでしょう。
なので、一つの答えを追い求めるより、「自分の答えをアップデートし続ける」ことです。
「要らない贅沢」と「自分の恵まれ方」を知る
自分を観察した次は、他人を観察してみましょう。
世の中には自分とは違う様々な人がいるので、そこから幸せの次元を高めるためのヒントを得る、ということですね。
現代はインターネットがあるので、人間観察をする時の目線が一つ増えていて、とても勉強になります。
その時に特に注目して欲しいのは、自分の幸せにとって「要らない贅沢」と、「自分の恵まれ方」の二つです。
「こんなことしなくても幸せだな」
「こんな状況の人に比べたら幸せだな」
…という風に、やらなくて良いことをザックリと切り捨てるのと、さっき話した「今ここにあるもの」に気付くことをします。
そのためには、自分より「上の人間、下の人間、横の人間」を見ることです。
富や名声、環境などにおいて自分より上の人間が、幸せという物差しの上でどんな無駄をしていて、それでもなお、どんな部分で不幸を感じているか?
自分より過酷な状況下にある人が、それでもなお、どんな部分で幸せであり、それに比べたら自分がどんな部分で恵まれているのか?
自分と同程度の人間が、どんな違いの中でどんな幸せを感じながら生きていて、自分との恵まれ方はどう違うのか?
それぞれ観察してみましょう。
自分に無いものが見えれば、自分の幸福度を磨き高める方法が分かるでしょうし、すでに手元にあるのになんとも思っていなかったものが見えれば、そのままベースの幸福度は高まります。
「やりたいこと」と「やるべきこと」を重ねる
最後は、世の中を観察してみましょう。
そこには、「やるべきこと」が山ほどあります。
それと、自分の中にある「やりたいこと」を重ねると、生きているだけで幸せな状態を作ることが出来るのです。
やるべきことをするために生き、そのために日々活動する、活動したいと思う。
そうすれば、日々の活動も、「全てが自分の望むもの」へと変わっていきます。
これは、世の中の動きと自分の生活を連動させるとか、自分が人類の一部であることを認識する、みたいなことです。
つまり、やるべきことをしたいと望むことが自然になっていくということ。
これを実現するためには、世の中を観察し、本当の姿を知ることです。
特に、メディアの言うことは嘘で溢れていますから、信頼できる知識人や、メディアの中でも本当のことを言っている人を見つけましょう。
そこから、この世の問題点を嫌になるほど知れば、怒り、悲しみ、恨み、憤り、様々な感情が原動力になるはずです。
ポジティブ(プラスの感情)とかネガティブ(マイナスの感情)っていうのは、キャンバス上の赤とか青などの「色」みたいなものです。
白だけじゃ絵にならないし、黒だけじゃ何の絵なのか分かりません。
なので、時には怒りや悲しみといったマイナスの感情が、自分のライフワークを教えてくれたりもしますし、人格を高めてもくれます。
世の中の惨状を知って、ムカついたなら、悲しんだなら、それに対してどう生きたいと望むのか?自分に素直になって、できることからやってみましょう。
まとめ
幸福論というのは、感情論の親戚みたいなものです。
感情とどう付き合うか?によって、幸福度は大きく変化します。
今回の場合は、感情の浮き沈みから幸せを得る方法から脱却し、感情に振り回されなくすることと、世の中を知って得たマイナスの感情を原動力に変えるということの2つでしたね。
なので、幸せについて考えるから、感情についても考えておく必要があります。
それに加えて、自分、他人、世の中を観察し、幸せそのものをよく知ること、自分に合った生き方を知ること、世の中の問題を知ることができれば、マイナスの感情から自分の生き方が定まっていくでしょう。
僕は別にプラスの感情を否定しているわけではないのですが、「幸せはジャンプ」みたいなものです。
上に飛ぶためには、先にしゃがむ必要があるんですよね。
気持ちの浮き沈みから一時的な「使い捨ての幸せ」を得るよりも、マイナスの感情を味方につけて、「ベースの幸福度」を高めていってもらいたいと思います。
それでは、今回はここまで。
ありがとうございました。